装幀を担当しました。『たまふりの人類学』石井美保[著]青土社[発行]
小社刊行の本ではございませんが、装幀を担当したご本を、ここで紹介させていただきます。
青土社から刊行されます。
『たまふりの人類学』 石井美保 著
- カバー銅版画┃ イシイアツコ
- 仕 様┃ 四六判 並製 272頁
- 発 行┃ 青土社
- 刊行日┃ 2022年11月21日ころ
装幀を担当させていただきました。
「文化人類学者は、世界の隙間のさらに奥深くへ――。ガーナの村の精霊、インドのトラ保護区、京都の借り暮らし、東北の津波跡、感染症と禁忌、ウクライナの国境、日本兵の面影と記憶……。
ふるえながらめぐりながれ、この世に現れては過ぎ去っていくものたちにことばを与え、一回性と偶然性に満ちた人間の生の営みを書き記す22篇。」
詳細は 青土社 をご覧くださいませ。
著 者 石井美保(いしい・みほ)
1973年、大阪府生まれ。文化人類学者。北海道大学文学部卒業、京都大学大学院人間・環境学研究科博士後期課程修了。宗教実践や環境運動をテーマにタンザニア、ガーナ、インドで調査を行う。現在、京都大学人文科学研究所准教授。主な著書に『精霊たちのフロンティア』(世界思想社、2007年)、『環世界の人類学』(京都大学学術出版会、2017年)、『めぐりながれるものの人類学』(青土社、2019年)、『遠い声をさがして』(岩波書店、2022年)などがある。第14回日本学術振興会賞受賞(2017年)、第10回京都大学たちばな賞受賞(2018年)。
目 次
まえがき
Ⅰ
- 花をたむける
- アンフラマンス
- 世界する流儀
- 贈与と顔
Ⅱ
- 石を積む
- 都市の縁側
- あいづちと変身
- うつつの向こう側
- 借り暮らし
Ⅲ
- 数式と神話
- センザンコウの警告
- センサスの内と外
- 空の飛び方
Ⅳ
- 少女たちの残像
- 声と現れ
- 地べたの民俗誌
- 風の祠
- 国境の森で
Ⅴ
- たまふりとふるえ
- 羽をもつもの
- シャマンのうた
- いしぶみと署名
* * *
また、同じ著者、石井美保氏の『めぐりながれるものの人類学』も、かつて(2019年に)装幀を担当させていただきました。
『めぐりながれるものの人類学』
石井美保 著
- カバー銅版画┃ イシイアツコ
- 仕 様┃ 四六判 並製 224頁
- 発 行┃ 青土社
- 刊行日┃ 2019年6月刊
「フィールドで、文化人類学者が見たものとは? 学界の気鋭が書き下した27の文章は、タンザニア、ガーナ、インドから、60年安保の水俣、京都大学の「立て看」撤去問題まで、時間と空間を越えてめぐりながれる。
異なっていながら同じものに満ち、分かたれていながらつながっている私たちの生のありようを鮮やかに描き出すす27篇。」
目 次
まえがき
I
- 「人」からの遊離
- 小人との邂逅
- 水をめぐるはなし
- 循環するモノ
- 道の誘惑
Ⅱ
- 異形の者たち
- 鳥の眼と虫の眼
- ふたつの問い
- 科学の詩学へ
Ⅲ
- 敷居と金槌
- 公共空間の隙間
- フェティッシュをめぐる寓話
- 隅っこの力
Ⅳ
- まなざしの交錯と誘惑
- 現実以前
- 流転の底で
- Since it must be so
Ⅴ
- 世話とセワー
- ささやかで具体的なこと
- 台所の哲学
- リベリア・キャンプ
- 追悼されえないもの
Ⅵ
- 凧とエイジェンシー
- 島で
- サブスタンスの分有
- 神話の樹
- 言霊たち
あとがき
* * *
また、こちらのご本は、装幀を担当していませんが、同じく石井美保氏の著作で、同じくイシイアツコ氏による装画の――、
『遠い声をさがして:学校事故をめぐる〈同行者〉たちの記録』
- 発 行┃ 岩波書店
- 仕 様┃ 四六判 並製 338頁
- 刊行日┃ 2022年6月刊
「小学校のプールで失われた命。なぜ、どうして、事故は起きてしまったのか。
受容と忘却の圧力に抗い、「その時」に迫ろうとする両親と同行者たちの苦悩と行動。
そこから浮かびあがる学校や行政の姿。
同行者の一人として出来事にかかわった文化人類学者が、多声的な語りから亡き人とともに生きることの意味と可能性を考える。」
* * *
そして、11月11日の「朝日新聞」朝刊(2022年11月11日 金曜)の「折々のことば」に、『めぐりながれるものの人類学』(石井美保 著、青土社)から、引用がされています。
※ 画像は、文章の一部分を隠しています。全文は「朝日新聞」「折々のうた」をご覧くださいませ。
以上、2022年11月17日 記