装幀を担当しました。『モルブス・アウストリアクス オーストリア文学をめぐる16章』
『モルブス・アウストリアクス オーストリア文学をめぐる16章』
前田佳一 編
発行 法政大学出版局
装幀を担当させていただきました。
( 小社の発行・発売の書籍ではありません。)
かつて存在したことがあったのかさえ分からない「オーストリア的なるもの」への喪失感、再生への執着、または憎しみ――オーストリア病(Morbus Austriacus)。
もし「オーストリア的なるもの」があったとしても、仮象としてでしかないでしょう。しかし、消滅したかつての帝国イメージをも含むこの仮象が、人々の希望と不信を現に駆動してきました。この病いに罹患した小説表現を精緻に読み解く研究書です。
目次など 法政大学出版局
* * *
また、このご本が刊行されるこの機会に、法政大学出版局から出ている類書で、装幀を担当させていただいた書籍のみをいくつか紹介させていただきます(同局は、他にも多数のドイツ文学関連の書籍を刊行しています)。
前田佳一 編
発行 法政大学出版局
装幀を担当させていただきました。
( 小社の発行・発売の書籍ではありません。)
かつて存在したことがあったのかさえ分からない「オーストリア的なるもの」への喪失感、再生への執着、または憎しみ――オーストリア病(Morbus Austriacus)。
もし「オーストリア的なるもの」があったとしても、仮象としてでしかないでしょう。しかし、消滅したかつての帝国イメージをも含むこの仮象が、人々の希望と不信を現に駆動してきました。この病いに罹患した小説表現を精緻に読み解く研究書です。
目次など 法政大学出版局
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また、このご本が刊行されるこの機会に、法政大学出版局から出ている類書で、装幀を担当させていただいた書籍のみをいくつか紹介させていただきます(同局は、他にも多数のドイツ文学関連の書籍を刊行しています)。
上記は、同じく前田佳一[編]の、『固有名の詩学』(2019年)です。
対象と不可分に結びついた唯一無二でありつつ、代替可能な記号でもある固有名――この名を介して現実と虚構が接続される境域を問うています。
目次など 法政大学出版局
金志成 著
『対話性の境界 ウーヴェ・ヨーンゾンの詩学』(2020年)
ナチス政権下の現ポーランド領に生まれ、「ドイツ人追放」により旧東独で育った後、西ベルリンに「転居」、1984年にイギリスで孤独死したヨーンゾン。彼の文学を貫く「真実への困難な探求」を読み解いています。
目次など 法政大学出版局
平野嘉彦 著
『土地の名前、どこにもない場所としての ツェラーンのアウシュヴィッツ、ベルリン、ウクライナ』(2015年)
言葉と現実の収斂点としての3つの「土地の名前」、アウシュヴィッツ、ベルリン、ウクライナはまた、「どこにもない場所」でもある。
まさに今、問い返さずにはいられない――これは「詩」なのだろうか、と。
目次など 法政大学出版局
2023年4月17日 記