装幀を担当したご本の紹介。『軍事研究を哲学する――科学技術とデュアルユース』

装幀を担当したご本の紹介。『軍事研究を哲学する――科学技術とデュアルユース』
以下は、昭和堂から刊行されているご本です。
装幀のみを小社が担当いたしました。


軍事研究を哲学する――科学技術とデュアルユース』
 出口康夫、大庭弘継(編)


  • 発 行 昭和堂
  • 刊行日 2022年8月
  • 仕 様 A5判 上製 354頁
  • ISBN 978-4-812221297



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『軍事研究を哲学する――科学技術とデュアルユース』 出口康夫、大庭弘継(編)のオビのついた書影画像です。

AI搭載のロボットやドローンと自律型兵器、サイバー攻撃とサイバーセキュリティ、生命科学と生物兵器。そして開発当初から軍民の境界が曖昧な原子力と宇宙利用……。
 今日、私たちは軍民両用(デュアルユース)技術が氾濫する社会のただなかに、すでに生きている。
 本書は、こうした先端技術(エマージングテクノロジー)の社会実装がもたらす倫理的・法的・社会的諸問題「ELSI」に、文理の垣根を越えた「総合知」で挑む。




目 次
序 論 デュアルユースとELSIに取り組む総合知にむけて(出口康夫)

第Ⅰ部―― 歴史から考える

第1章 歴史学的手法で論点を整理する(喜多千草)
第2章 学術会議声明、そのビフォー・アフター(玉澤春史)
 コラム① 軍事研究と基礎研究(本田康二郎)
 コラム② 十五年戦争期の日本の医学犯罪は「戦争の狂気」のせいか?(土屋貴志)
 コラム③ 論理学と軍事(村上祐子)

第Ⅱ部―― 個別の技術から考える

第3章 原子力のデュアルユース問題は単純か(濱村 仁)
第4章 宇宙開発・利用とデュアルユース(橋本靖明)
第5章 先端生命科学研究――微生物学研究と生物兵器開発の境界(四ノ宮成祥)
第6章 サイバーセキュリティとデュアルユース性(荻野 司)
第7章 自律型兵器と戦争の変容(久木田水生)
 コラム④ 先端生命科学と情報技術の進展(井出和希)

第Ⅲ部―― 哲学・倫理学から考える

第8章 功利主義と軍事研究(伊勢田哲治)
第9章 デュアルユースは倫理的ジレンマの問題か――研究の自由と制限(神崎宣次)
第10章 正戦論の研究は、すなわち軍事研究なのか(眞嶋俊造)
第11章 学術と安全保障の折り合いをつける――日本学術会議声明を受けて(大庭弘継)
第12章 デュアルユースからミックスドユースへ(出口康夫)
あとがき(出口康夫・大庭弘継)


『軍事研究を哲学する――科学技術とデュアルユース』 出口康夫、大庭弘継(編)の装幀の全体像です。



編 者
出口康夫
京都大学大学院文学研究科教授
主な著書として
 『応用哲学を学ぶ人のために』、戸田山和久(共編)、世界思想社、2011年
 『これが応用哲学だ!』、戸田山和久、美濃正(共編)、大隅書店、2012年
 『デカルトをめぐる論戦』、安孫子信、松田克進(共編)、京都大学学術出版会、2013年
主な翻訳として
 イアン・ハッキング、『何が社会的に構成されるのか』、久米暁との共訳、岩波書店、2006年
 イアン・ハッキング、『知の歴史学』、大西琢朗、渡辺一弘との共訳、岩波書店、2012年

大庭弘継
京都大学大学院文学研究科研究員
主な著書として
 『資料で読み解く「保護する責任」:関連文書の抄訳と解説』、大庭弘継、高澤洋志、中村長史、中内政貴(著)、大阪大学出版会、2017年
 『超国家権力の探究――その可能性と脆弱性』、大庭弘継(編)、南山大学社会倫理研究所研究叢書、2017年
 『パンデミックを考える――その危険性と不確実性をめぐる政治・社会・倫理』、大庭弘継(編著)、南山大学社会倫理研究所、2015年
 『国際政治のモラル・アポリア : 戦争/平和と揺らぐ倫理』、高橋良輔、大庭弘継(編)、ナカニシヤ出版、2014年


2022/08/30.