『ラフカディオ・ハーンの耳、語る女たち――声のざわめき』 西成彦
『ラフカディオ・ハーンの耳、語る女たち――声のざわめき』 西成彦
『ラフカディオ・ハーンの耳、語る女たち――声のざわめき』 西成彦
『ラフカディオ・ハーンの耳、語る女たち――声のざわめき』 西成彦
『ラフカディオ・ハーンの耳、語る女たち――声のざわめき』 西成彦
『ラフカディオ・ハーンの耳、語る女たち――声のざわめき』 西成彦
『ラフカディオ・ハーンの耳、語る女たち――声のざわめき』 西成彦
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『ラフカディオ・ハーンの耳、語る女たち――声のざわめき』 西成彦
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『ラフカディオ・ハーンの耳、語る女たち――声のざわめき』 西成彦
『ラフカディオ・ハーンの耳、語る女たち――声のざわめき』 西成彦
¥2,700
この価格に消費税がプラスされます
ISBN9784903127354

『ラフカディオ・ハーンの耳、語る女たち――声のざわめき』西成彦、表紙の両面

ラフカディオ・ハーンの耳、語る女たち ―― 声のざわめき
 西 成彦[著]

  • 発 行 洛北出版
  • 仕 様 四六判 並製 400頁
  • 刊行日 2024年9月26日
  • ISBN 9784903127354  C0095
  • 定 価(本体価格 2,700円+税)

英語表記のタイトル
Lafcadio Hearn's Ear, Voicing Women
Nishi Masahiko

ハーン小泉八雲)――
[こえ]の旅人その作品と生涯

「ラフカディオ・ハーンの耳」「耳の悦楽」など多数の、著者渾身のハーン論をここに一挙集成し、大幅に加筆&修正した「大増補&改訂新版」。
―― たくさんの絵図・写真も掲載。

 

 地中海に浮かぶレフカダ島に生まれ、母親とアイルランドへ移り住み、米国シンシナーティからニューオーリンズを経て、フランス領マルチニーク島へ、さらに西へと海を渡り、40歳を前(1890年)にして、ラフカディオ・ハーンは来日した。

 盲目の女性芸能民の三味線、行商人の下駄のひびき、大黒舞[だいこくまい]の踊りと歌、道ゆく「按摩[あんま]」の笛の音、旅館の女将の「風鈴のような声」……。

 富国強兵に突き進む近代日本が切り捨てた口承[こうしょう]文芸の調べ、民衆の暮らしの音、小泉セツの怪談語りが、ハーンの耳を圧倒する。近代化のなかで抑圧されていった「雑音」に耳を傾け、耳本来の受動性にすべてをゆだねたのである。

 シンシナーティやニューオーリンズ、マルチニークの、水夫や住みこみ女中の濃厚な声もまた、これら雑音とともに、そして小泉セツの語りとともに、潮騒のようにハーンに押し寄せる。「海の声は…たくさんの声がかもしだすざわめき」なのである。

 このざわめきを聴き取るために、ハーンがセツに怪談を語らせるさい、彼女にこう求めた――「ただあなたの話、あなたの言葉、あなたの考でなければ、いけません」。セツのそばで耳の孔をおしひろげながら、男は盲目の琵琶法師[びわほうし]へと変身する。こうして彼は「小泉八雲」となった。

 しかし彼は、セツの生身の姿については堅く口をつぐみ通す。セツの息づかいを彼が英語の文体の内に活かしきったところではじめて、彼女の影が幽かに浮かぶにすぎない。

 凍てつく息を男の顔にふきかける「雪おんな」。
 耳をひきちぎられる琵琶弾きの盲僧「芳一[ほういち]」。
 変わり果てた故郷の姿に絶望し、時の重みで凍死する「浦島[うらしま]」。

 彼は、糾弾[きゅうだん]する女を、女によって糾弾される男を、くり返し描いた。小泉セツ、女たち、病者、獣、死者たちが発する声になすすべもなく、その身をゆだねたのである。押し寄せる声のざわめきに、男は耳の奥で、何かを聞いたのだ。

『ラフカディオ・ハーンの耳、語る女たち――声のざわめき』西成彦、オビのある立体の正面

目 次

目次1、『ラフカディオ・ハーンの耳、語る女たち――声のざわめき』西成彦

 

目次2、『ラフカディオ・ハーンの耳、語る女たち――声のざわめき』西成彦


ハーンの耳 ・・・・・・

 ・序 文字の王国
 ・大黒舞
 ・ざわめく本妙寺
 ・門づけ体験
 ・ハーメルンの笛吹き
 ・耳なし芳一 考

ハーンと女たち ・・・・・・

語る女の系譜
 ・母語の抑圧と回帰
 ・英語教師の性的日常
 ・女性と民間伝承
 ・良妻賢母主義の光と闇

「女の記憶」という名の図書館
 ・スレイヴ・ナラティヴ
 ・『ユーマ』
 ・「幽霊」

ハーンと文字 ・・・・・・

文字所有者の優位から文字の優位ヘ カフカ・ハーン・アルトー
盲者と文芸 ハーンからアルトーへ

宿命の女 ・・・・・・

「おしどり」とマゾヒズム
 ・糾弾する女たち
 ・自己犠牲と改心
 ・ザッハー=マゾッホからの偏差
 ・マゾヒズムの諸様態

怪談 浦島太郎
 ・千四百十六年
 ・海神・龍王・龍神
 ・世紀末の女
 ・南方憧憬

ハーンと世紀末 ・・・・・・

ラフカディオ・ハーンの世紀末 黄禍論を越えて
 ・あなたがた/彼ら
 ・ジャーナリスト/フォークロリスト
 ・日本論/戦争論
 ・わたしたちへ
 ・ハーンから宮沢賢治へ

ハーンを交えて議論してみたいこと

索 引

 

本文の見本

本文の見本1 『ラフカディオ・ハーンの耳、語る女たち――声のざわめき』西成彦

 

本文の見本2 『ラフカディオ・ハーンの耳、語る女たち――声のざわめき』西成彦

 

 本文そして引用文のなかの、読みにくい漢字にはすべて、ふり仮名をつけております。

 また、多数の絵図・写真を掲載しています。

 本書が(なによりもハーンの著作が)、こんにちの若い読者を含めた幅広い読者にむかえられるよう、さまざまな工夫をいたしました。

著 者

西 成彦 Nishi Masahiko
1955年生。東京大学大学院人文科学研究科比較文学比較文化博士課程中退。熊本大学文学部助教授、立命館大学大学院先端総合学術研究科教授などを歴任。立命館大学名誉教授。
専攻はポーランド文学、比較文学。

著書(単著)として――

  • 『マゾヒズムと警察』(筑摩書房、1988)
  • 『ラフカディオ・ハーンの耳』(岩波書店、1993 /岩波同時代ライブラリー、1998 /熊日文
    学賞)
  • 『イディッシュ 移動文学論 I』(作品社、1995)
  • 『森のゲリラ 宮沢賢治』(岩波書店、1997 /平凡社ライブラリー、2004 /日本比較文学
    会賞)
  • 『クレオール事始』(紀伊國屋書店、1999)
  • 『耳の悦楽――ラフカディオ・ハーンと女たち』(紀伊國屋書店、2004 /芸術選奨文部
    科学大臣新人賞)
  • 『エクストラテリトリアル 移動文学論 II』(作品社、2008)
  • 『世界文学のなかの『舞姫』』(みすず書房、2009)
  • 『ターミナルライフ 終末期の風景』(作品社、2011)
  • 『胸さわぎの鴎外』(人文書院、2013)
  • 『バイリンガルな夢と憂鬱』(人文書院、2014)
  • 『外地巡礼――「越境的」日本語文学論』(みすず書房、2018 /読売文学賞)
  • 『声の文学 出来事から人間の言葉へ』(新曜社、2021)
  • 『死者は生者のなかに――ホロコーストの考古学』(みすず書房、2022)
  • 『多言語的なアメリカ 移動文学論 III』(作品社、2024)
  • 『カフカ、なまもの』(松籟社、2024) ほか

訳書として――

  • ゴンブローヴィッチ『トランス=アトランティック』(国書刊行会、2004)
  • コシンスキ『ペインティッド・バード』(松籟社、2011)
  • ショレム・アレイヘム『牛乳屋テヴィエ』(岩波文庫、2012)
  • シンガー『不浄の血』(共訳、河出書房新社、2013)
  • 『世界イディッシュ短篇選』(編訳、岩波文庫、2018)
  • 『ザッハー=マゾッホ集成Ⅰ』(共編訳、人文書院、2024) ほか



本書の一部分を「ためし読み」していただけます。
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ためし読みできます。『ラフカディオ・ハーンの耳、語る女たち――声のざわめき』

装 幀
 カバーイラスト・組版・装幀、いずれも洛北出版 編集による。

  

● 書 評

『ラフカディオ・ハーンの耳、語る女たち』の書評が「毎日新聞」に掲載

「毎日新聞」(2024年12月21日)に、書評が掲載されました。
 
「[怪談などの]作品群の真意と…妻の節子をふくめた異人種の女性たちの声の霊力に全身を包まれるハーンの人生の物語とを織り合わせた、絢爛[けんらん]たるタペストリー。」
 
評者は、ヨース・ジョエル氏です。丸山眞男、津田左右吉などの日本思想史を研究されています。


西成彦『ラフカディオ・ハーンの耳、語る女たち』の書評

「熊本日日新聞」 2024年12月8日に、本書の書評が掲載されました。

 「美化されがちなハーン[小泉八雲]とセツ[節子:妻]との関係に「埋められない溝」があったことを……」

 評者は、境界の文学‐文学の境界を研究テーマにされている、堀まどか氏です。『「二重国籍」詩人 野口米次郎』(サントリー学芸賞受賞作、名古屋大学出版会)などの著作があります。

 

『ラフカディオ・ハーンの耳、語る女たち』、「山陰中央新報」(島根県の新聞社)で紹介記事

「山陰中央新報」(島根県の新聞社)で書評が掲載されました(2024年10月30日)。
――小泉八雲の生涯に迫る 『ラフカディオ・ハーンの耳、語る女たち』

 「 松江ゆかりの文豪・ラフカディオ・ハーン(小泉八雲)が聴いた各地の民間伝承や音楽などから日本文化をひもとき、ハーンの実像に迫った著者の西成彦さん。本著は……」

 

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