『珈琲飲み』、中根光敏、洛北出版
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¥2,400
この価格に消費税がプラスされます
ISBN9784903127217
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珈琲飲み ――「コーヒー文化」私論』
 中根光敏 [著]


  • 発 行 洛北出版
  • 仕 様 四六判 並製 382頁
  • 2014年 9月 20日 発行
  • ISBN 9784903127217 C0095
  • 定 価(本体価格 2,400円+税

 


うかつにも…… 珈琲に、夢中。

美味しい珈琲を探し求め、全国の珈琲店をめぐり歩く。
やがて、職人が淹〔い〕れる作品のような珈琲を、いつか自分の手でも、と思いつめ、店で修業するにいたる。

やがて、市販の豆では飽き足らず、生豆を仕入れて自家焙煎を始める。

やがて、コーヒー農園に渡航しさえする。

やがてとやがての間で、次々と浮かぶ謎――

 「美味しいとは?」
 「一杯の価格の基準は?」
 「喫茶店の始まりは?」……。

珈琲に、うきみをやつした実体験をもとに、「コーヒー文化」の妙味を、洒脱〔しゃだつ〕に紹介する。

 
 

目 次

序 文

  • 「珈琲が好きです」とは言えなくなった
  • 珈琲の効能
  • 生きるとは自分をすり減らすことである
  • とことん手間暇かけて、面倒な人生を生きてみたい


第1章 喫茶店遍歴

  • なべて大切なものは、いつも失ってからその価値に気づく
  • 珈琲に関する最初の記憶
  • それは文化的衝撃だった
  • 自分で珈琲を淹〔い〕れ始めた頃
  • 学生街の喫茶店
  • 盛り場の喫茶店
  • ジャズ喫茶
  • 珈琲専門店


第2章 モンクでの珈琲修行

  • 最初はローランド・カークみたいな店だった?!
  • モンクの珈琲
  • 「白紙の状態」
  • 濃度による珈琲の差別化
  • 抽出法は「ランブル流」
  • 味覚の基準をつくる
  • 焙煎〔ばいせん〕を体験する
  • 進化するモンクの珈琲


第3章 日本における珈琲通の誕生

  • 山頭火は知っていたのか?
  • カップとソーサーがくっつく
  • 珈琲に酔う
  • 日本最初の珈琲店
  • オッペケペーな夢の香り
  • 最初に珈琲の魅力の虜〔とりこ〕となったのは
  • カフェの日本的登場
  • カフェーへ
  • 元祖喫茶店
  • 喫茶店の時代―― 珈琲通の誕生
  • tasseの謎――  日本の珈琲文化は飲用前から始まっていた?


第4章 美味しい珈琲とは

  • あなたはオールドクロップ派、それともニュークロップ派?
  • オールドクロップ神話
  • ニュークロップ至上主義
  • 近代珈琲
  • 「美味しい」とは何か?―― 味覚の社会的構成/味覚の基準
  • 味覚の方向性―― すなわち一般的規則について

第5章 スペクタクル化するコーヒー

  • 「おいしい」への疑念
  • 珈琲の香味を決定するのは?
  • スペシャルティコーヒーの登場
  • 旗艦〔きかん〕商品としてのスペシャルティコーヒー
  • 高額なコーヒー豆がコーヒーの市場価格を高める
  • コーヒーのスペクタクル化
  • 瓢箪〔ひょうたん〕から駒


第6章 極私的珈琲行脚

  • 在家焙煎修行 ―― OWN ROASTERの誕生
  • 会員制珈琲倶楽部を始める
  • ロブスタ種をめぐって
  • 精製方法と香味の違い
  • 自家焙煎珈琲店巡りの始まり
  • 珈琲店のジレンマ―― 如何に客を選別・排除するか
  • フィリップ・マーロウの流儀で
  • 余熱を冷ますから使うへ
  • 魅惑の卵殻手〔らんかくで〕
  • 謎のラール
  • それは夢の分や――  想定外の創作珈琲
  • 明日になったら、全く別のことを言っているかもしれない
  • 再び変化したモンクの珈琲


第7章 夢の途中で

  • 甘美な衝撃――  蠱惑〔こわく〕なコーヒーチェリー
  • 至高のマンデリン

 跋〔ばつ〕
 文献一覧

 

   * * *

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『珈琲飲み――「コーヒー文化」私論』、中根光敏 著、ためし読み


 

著者紹介
中根光敏 Nakane Mitsutoshi
1961年生。関西大学大学院社会学研究科博士後期課程単位取得退学、関西大学経済・政治研究所委託研究員、日本学術振興会特別研究員を経て、現在、広島修道大学人文学部教員。専門は社会学。
単著として、『社会学者は2度ベルを鳴らす――閉塞する社会空間/熔解する自己』(1997年)、『浮気な心に終わらない旅を――社会学的思索への誘惑』(2007年、以上、松籟社)。
共著や編著として、『場所をあけろ!――寄せ場/ホームレスの社会学』(共著、1999年、松籟社)、『外国人労働者の人権と地域社会』(共著、2001年、明石書店)、『寄せ場文献精読306選――近代日本の下層社会』(共著、2004年、れんが書房新社)、『不埒な希望――寄せ場/ホームレスの社会学』(共著、2006年、松籟社)、『グローバル化と文化変容』(編著、2013年、いなほ書房)など。

 

装 幀
本文デザイン・組版・カバーデザインは、洛北出版編集による。

 


書 評
◆「東京新聞」(2014年10月19日 朝刊 読書面)書評記事
◆月刊「PEN」 (2014年12月号)紹介記事掲載

 

 

 

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