『スネーク・ピープル――ジグザグデモ、あるいは戦術の系譜』 酒井隆史
『スネーク・ピープル――ジグザグデモ、あるいは戦術の系譜』 酒井隆史
『スネーク・ピープル――ジグザグデモ、あるいは戦術の系譜』 酒井隆史
『スネーク・ピープル――ジグザグデモ、あるいは戦術の系譜』 酒井隆史
『スネーク・ピープル――ジグザグデモ、あるいは戦術の系譜』 酒井隆史
『スネーク・ピープル――ジグザグデモ、あるいは戦術の系譜』 酒井隆史
『スネーク・ピープル――ジグザグデモ、あるいは戦術の系譜』 酒井隆史
『スネーク・ピープル――ジグザグデモ、あるいは戦術の系譜』 酒井隆史
『スネーク・ピープル――ジグザグデモ、あるいは戦術の系譜』 酒井隆史
『スネーク・ピープル――ジグザグデモ、あるいは戦術の系譜』 酒井隆史
『スネーク・ピープル――ジグザグデモ、あるいは戦術の系譜』 酒井隆史
『スネーク・ピープル――ジグザグデモ、あるいは戦術の系譜』 酒井隆史
『スネーク・ピープル――ジグザグデモ、あるいは戦術の系譜』 酒井隆史
『スネーク・ピープル――ジグザグデモ、あるいは戦術の系譜』 酒井隆史
『スネーク・ピープル――ジグザグデモ、あるいは戦術の系譜』 酒井隆史
『スネーク・ピープル――ジグザグデモ、あるいは戦術の系譜』 酒井隆史
『スネーク・ピープル――ジグザグデモ、あるいは戦術の系譜』 酒井隆史
『スネーク・ピープル――ジグザグデモ、あるいは戦術の系譜』 酒井隆史
『スネーク・ピープル――ジグザグデモ、あるいは戦術の系譜』 酒井隆史
『スネーク・ピープル――ジグザグデモ、あるいは戦術の系譜』 酒井隆史
『スネーク・ピープル――ジグザグデモ、あるいは戦術の系譜』 酒井隆史
『スネーク・ピープル――ジグザグデモ、あるいは戦術の系譜』 酒井隆史
『スネーク・ピープル――ジグザグデモ、あるいは戦術の系譜』 酒井隆史
『スネーク・ピープル――ジグザグデモ、あるいは戦術の系譜』 酒井隆史
『スネーク・ピープル――ジグザグデモ、あるいは戦術の系譜』 酒井隆史
『スネーク・ピープル――ジグザグデモ、あるいは戦術の系譜』 酒井隆史
『スネーク・ピープル――ジグザグデモ、あるいは戦術の系譜』 酒井隆史
『スネーク・ピープル――ジグザグデモ、あるいは戦術の系譜』 酒井隆史
『スネーク・ピープル――ジグザグデモ、あるいは戦術の系譜』 酒井隆史
『スネーク・ピープル――ジグザグデモ、あるいは戦術の系譜』 酒井隆史
『スネーク・ピープル――ジグザグデモ、あるいは戦術の系譜』 酒井隆史
『スネーク・ピープル――ジグザグデモ、あるいは戦術の系譜』 酒井隆史
『スネーク・ピープル――ジグザグデモ、あるいは戦術の系譜』 酒井隆史
『スネーク・ピープル――ジグザグデモ、あるいは戦術の系譜』 酒井隆史
『スネーク・ピープル――ジグザグデモ、あるいは戦術の系譜』 酒井隆史
『スネーク・ピープル――ジグザグデモ、あるいは戦術の系譜』 酒井隆史
¥2,800
この価格に消費税がプラスされます
ISBN9784903127378
『スネーク・ピープル――ジグザグデモ、あるいは戦術の系譜』 酒井隆史、書影(全体像)

スネーク・ピープル――ジグザグデモ、あるいは戦術の系譜』
 酒井隆史[著]

  • 発 行  洛北出版
  • 仕 様  四六判 並製 414頁
  • 刊行日  2025年8月25日
  • ISBN 978-4-903127378 C0036
  • 定 価(本体価格 2,800円+税)


● 英語表記のタイトル ――
Snake People: Zigzag Demonstration, or the Genealogy of Tactics

『スネーク・ピープル――ジグザグデモ、あるいは戦術の系譜』 酒井隆史、オビの惹句「ジグれ! 舞え、ヘビのうねりを!」

ジグれ
舞え、ヘビのうねりを


 フランスデモ、座り込み(へたり込み)、洗濯デモ、棺桶デモ、ピストンデモ、円陣デモ…… かつてのデモは、驚くほど多種多様で、きわめて柔軟でもあった。しかも、状況をみて機転を利かせ、またたくまに、別のデモ形態へ移行したり元に戻ったり、バラけたりをしていた。

 いずれのデモも、さまざまな弾圧や妨害やいやがらせを受けるなかで、それらをすり抜けながらデモンストレーションをおこなうために、人びとが手探りで創りだしていった戦術である。

 人びとは、社会のありように危機感をもったとき、このままではやっていけないと思ったとき、ないがしろにされている自他の存在を可視化させたいとき、要求する集団の、存在の全重量をむきだしにあらわしてきたのだ。

 なかでも路上を蛇行〔だこう〕するジグザグデモは、デモンストレーションの華〔はな〕であり、労働者・失業者、老若男女・色とりどりの人びとを魅了した――だれもが、ヘビになって、うねっていたのである。

 このスネーク・ダンスは、その時の要求や場面に応じて、いろんな幅でうねり、ぐるぐるまわり、おそ足、かけ足で蛇行運動し、ふたたび個へとバラけていく集団行進である。それは、決められた形態を外側からかぶせられるのではなく、みずからの内側からリズムを変異させつつ、そのつどデモの形状を生成していく大衆運動なのである。

 しかし、この変幻自在な乱舞のあらわれは、大衆運動を上から指導したい勢力と制圧させたい勢力とから、大衆の愚かな「はみだし」や、「騒々しい」うさ晴らし、「時代遅れ」として見下され、やがて猛烈にバッシングされはじめる。さらには「迷惑行為」と見なされ、デモは、規制そして自主規制されていく。

「そもそも、ジグザグデモ以上の創造物、そこにひそかに(身体に)投入された批判的知性の厚みに匹敵するような創造物が、日本の大衆運動史において、はたしてどれほどあるだろう。」(本書 249頁)


 このスネーク・ダンスの誕生から姿を消すまでの、戦前から安保闘争にいたる、蛇行の軌跡を追尾する。

 ジグれ! 舞え、ヘビのうねりを!
 路上はわれらのものであり、主人はわれわれなのである。

『スネーク・ピープル――ジグザグデモ、あるいは戦術の系譜』 酒井隆史、オビの付いた書影
● 本書 47頁より引用 ――

 「本書の立場は、いわば「スネーク・ファースト」とでも呼ぶべきものだ。つまり、わたしたちは、なによりもこの「蛇行運動」を主役に立てたいのである。これまでこの「蛇行運動」が多少言及されることがあるにしても、つねにこのゴタゴタぶくみの「政治」の添え物としての扱いだったのだから。もちろん、この運動は背後にある文脈なしには理解できない。が、まず指摘しておかねばならないことは、ジグザグデモそれ自体は、多かれ少なかれ自律的な集団的行動、ないし「戦術」であったことだ。「戦術」の(相対的)自律性、これは「戦術の系譜学」をひとつの目標としている本書において重要な意味をもっている。

 しかし、この「戦術」は、運動がさまざまなレベルの政治、国家をひとつの戦略上の結節点とする「支配」という意味での政治から、それに対抗する動きという意味での「政治」、そしてそうした上下左右の動きのなかで行使される「政治」に囲繞〔いじょう〕され、程度はどうあれ規定されてもいる。蛇行運動は、こうした政治のただなかで生まれ、ただなかで死んだ。あるいは、凍結されて仮死状態におかれた。……」(本書 47頁より)

● 目 次 ――
 1
『スネーク・ピープル――ジグザグデモ、あるいは戦術の系譜』 酒井隆史、目次その1

 
『スネーク・ピープル――ジグザグデモ、あるいは戦術の系譜』 酒井隆史、目次その2
 
『スネーク・ピープル――ジグザグデモ、あるいは戦術の系譜』 酒井隆史、目次その3

● 目次のテキスト ――

 ジグザグ・クロニクル(年表)/ 凡例〔はんれい〕

第Ⅰ部 スネーク・ピープル
1960‐5・1
 蛇行す〔ジグる〕べきか、蛇行せ〔ジグら〕ざるべきか?
1960‐2002‐2012
 ここではやくも蛇行〔だこう〕して
1945‐49
 戦争の瓦礫〔がれき〕からうねり這〔は〕いでるヘビ:4つの資料より
1948
 大阪市で警察局長はヘビ退治に血道〔ちみち〕をあげる:大阪市における公安条例の誕生
1954
 許可か、届出か
1960
 この年、だれもが蛇行した A Year of Snake Dance
1965‐2024
 座標の設定


第Ⅱ部 ジグザグデモの黄金時代
1950‐1954
 ヘビは美しい Snake is Beautiful
1949
 古都のヘビを建築家が観察し、再生ニッポンの広場を構想する
1953
 この年、つぎつぎとヘビが生まれ、増殖する
1954
 若者たちは、はじめおずおずと、やがて大胆に蛇行をはじめる
1954‐1960
 「田舎」でもヘビはうねりはじめる
1954
 ヘビはだらしない兄弟にふんがいし、膨れあがりながらうねってまわる
1954
 「自由労働者」は、いついかなるときも蛇行する
1955
 いまはいいけども、来るべき社会主義社会では地に足をつけてくださいね、と、作家がヘビに注文する
1956
 演劇家はヘビばかりなのにうんざりしながら、空想で演出する
1956
 砂川〔すながわ〕でヘビはよろこびの凱歌〔がいか〕をあげる
1957‐1958
 作家は、蛇行し、批判する
1958
 仲間であるはずの人たちが、人を使ってヘビに石を投げさせはじめた
1954‐1959
 教師たちは、屈折しながら蛇行する
1958
 われわれはヘビではない:「文化人」は一線を画す
1959
 意外な人物がヘビをくさす
1959
 総評議長、ヘビを擁護〔ようご〕する
1959‐12・8
 ヘビが棺桶〔かんおけ〕をかついでうずをまく

第Ⅲ部 いつ、どこで、どんなふうに生まれたのか?
1923
 「へたり込み」の誕生
1925‐1935
 スネーク・ダンスの誕生を考察する

第Ⅳ部 ジグザグデモ――栄光と凋落〔ちょうらく〕
1960
 どういう年だったのか?
1957
 学生が「先駆性」を発揮して、ヘビになるのはやめよう、と呼びかける
1958‐1960
 ここで批判の論理を確認しつつ、蛇行的考察を試みる
1960‐6・15
 「フランスデモ」はいつ生まれたのか?:それは「ヘビの変態〔へんたい〕」だった
1968
 そのうねりは想像以上に大きかった:スネーク・ダンスの国際的インパクト

第Ⅴ部 ヘビ退治〔たいじ〕
1960
 三池〔みいけ〕、あるいは戦術の系譜
1960‐1999
 ここでまたもや蛇行して、「戦術の多様性」を考える
1960
 「圧縮併進〔あっしゅくへいしん〕」によるヘビ退治がはじまる
1960‐1967
 丸太を投げられたヘビは黒い割れ目に消える

 文献表/ あとがき/ 索 引(事項、人名)


著者紹介
酒井隆史 Sakai Takashi
1965年生。大阪公立大学教授。専門は社会思想、都市史。
著書として――

  • 『自由論 現在性の系譜学』、青土社、2001/河出文庫(完全版)2019年
  • 『暴力の哲学』、河出書房新社、2004/河出文庫、2016年
  • 『通天閣 新・日本資本主義発達史』、青土社、2011年、第34回サントリー学芸賞受賞
  • 『ブルシット・ジョブの謎 クソどうでもいい仕事はなぜ増えるか』、講談社現代新書、2021年
  • 『賢人と奴隷とバカ』、亜紀書房、2023年
  • 『グレーバー+ウェングロウ『万物の黎明』を読む 人類史と文明の新たなヴィジョン』(責任編集)、河出書房新社、2024年
  • ……ほか
訳書として――
  • デヴィッド・グレーバー『負債論 貨幣と暴力の5000年』(監訳)、高祖岩三郎・佐々木夏子との共訳、以文社、2016年
  • ――『官僚制のユートピア テクノロジー、構造的愚かさ、リベラリズムの鉄則』、以文社、2017年
  • ――『ブルシット・ジョブ クソどうでもいい仕事の理論』、芳賀達彦・森田和樹との共訳、岩波書店、2020年
  • ――『啓蒙の海賊たち あるいは実在したリバタリアの物語』、岩波書店、2025年
  • デヴィッド・グレーバー + デヴィッド・ウェングロウ『万物の黎明 人類史を根本からくつがえす』、光文社、2023年
  • マイク・デイヴィス『スラムの惑星 都市貧困のグローバル化』(監訳)、篠原雅武・丸山里美との共訳、明石書店、2010年
  • ピエール・クラストル『国家をもたぬよう社会は努めてきた』、洛北出版、2021年
  • ……ほか
● 本文の見本(第Ⅱ部から各ページの見開き)
『スネーク・ピープル――ジグザグデモ、あるいは戦術の系譜』 酒井隆史、ページ見本その1
『スネーク・ピープル――ジグザグデモ、あるいは戦術の系譜』 酒井隆史、ページ見本その2
『スネーク・ピープル――ジグザグデモ、あるいは戦術の系譜』 酒井隆史、ページ見本その3


 たくさんの写真を掲載しています。
 また、本文そして引用文のなかの、読みにくい漢字や固有名詞にはすべて、読みがなルビをつけております。
さらには、年表用語解説人物紹介も充実させています。

 本書が、こんにちの若い世代の人びとや、日本語が第一言語ではない人びとを含めた、幅広い読者にむかえられるよう、さまざまな工夫をいたしました。

本書の一部分を「ためし読み」していただけます
以下の画像をクリックしてご覧ください。

『スネーク・ピープル――ジグザグデモ、あるいは戦術の系譜』 酒井隆史、ためし読み

● 装幀と本文組版 ――
 カバーの絵と装幀、本文の文字組版、いずれも洛北出版編集による。


● 書 評 ――

 

● ご購入について ――
この書籍 『スネーク・ピープル――ジグザグデモ、あるいは戦術の系譜』のご購入方法は、3つございます。

(1) 書店でのご購入
(2) ネット書店でのご購入
(3) 小社への直接のご注文

小社は、(1)の「書店でのご購入」を強くおすすめいたしております。
しかし、(1)がご困難やご不便で、なおかつ (2)の「ネット書店在庫」がたまたま無かった場合は、(3)「小社への直接のご注文」をご利用くださいませ。

● 小社へのご注文について ――
 商品の到着をご確認いただいた後、同封の振込用紙にて、お近くのコンビニレジで、お支払いくださいませ。
 送料は無料(小社負担)です。
 書籍代(本体価格+消費税)のみをご請求させていただきます。

洛北出版のご購入方法

● 商品の到着後「10日以内」に、お近くのコンビニにてお支払いください(レジで払込用紙(バーコードあり)を提示して書籍代をお支払いください)。

● この書籍(商品)は通常は、郵便(追跡番号/お問い合わせ番号あり)にてお届けいたします(送料無料:小社負担)。

● お求めの商品の総合計(税込)が 4,000円以上の場合は「代金引換制」(ヤマト宅急便、代引手数料あり)となります。ご注意くださいませ。

● 厚みのある(束幅・約25ミリの)書籍ですので、郵便ポストに投函できるかどうか、ご確認をお願いいたします。

●お客さまよりお預かりした個人情報は、お客さまの「お支払いの完了」を小社が確認できしだい、小社の記録から、その個人情報データを抹消いたします

● 詳細につきましては 「ご購入方法」をご確認くださいませ。

● また、配送などの詳細 Shipping Details, Merchant Return Policy いずれも上記「ご購入方法」をご覧ください。 

   * * *

● 以下の ネット書店 でも、ご購入いただけますので、ご利用ください。
(下記の ネット書店 のロゴをクリックで、在庫状況をお調べいただけます)
また、「版元ドットコム」の webサイトからも、本書の在庫状況をお調べいただけます。
なるべく、リアル書店でのご購入・ご注文(発注)をお願いいたします

ネット書店での取り扱い『ラフカディオ・ハーンの耳、語る女たち――声のざわめき』
『スネーク・ピープル――ジグザグデモ、あるいは戦術の系譜』 酒井隆史、トビラの絵