装幀を担当、ムージル『特性のない男 ウルリッヒとアガーテ』、松籟社 刊

装幀を担当、ムージル『特性のない男 ウルリッヒとアガーテ』、松籟社 刊

ローベルト・ムージル
特性のない男 ウルリッヒとアガーテ』
 白坂彩乃、大川勇 訳

発 行 松籟社
発行日 2025年9月 刊行予定

目次などの書誌情報(版元ドットコムのwebサイト)
https://www.hanmoto.com/bd/isbn/9784879844675

装幀&装画を担当させていただきました
※ このご本の発行発売は、松籟社です。小社の書籍ではございません。

ローベルト・ムージル『特性のない男 ウルリッヒとアガーテ』

20世紀ヨーロッパ文学を代表する大作が、清新な新訳・抄訳で甦る

「訳者解題」より
「本書はローベルト・ムージル『特性のない男』(第1巻1930年/第2巻1932年)の抄訳である。公刊部だけで1600ページ(初版)を超す大部の小説である『特性のない男』を「愛」のテーマで切り取るという試みであり、同時に、膨大な遺稿の残されたこの未完の作品をめぐる編集文献学的な問題に一石を投じる試みでもある。
 『特性のない男』はオーストリアの作家ローベルト・ムージル(1880-1942)の代表作であり、ジョイスの『ユリシーズ』やプルーストの『失われた時を求めて』と並んでヨーロッパの二十世紀文学を代表する作品と評されるが、それら二作と比べると日本での知名度はそう高くない。邦訳は過去三度出ている。……」

ローベルト・ムージル『特性のない男 ウルリッヒとアガーテ』、装幀の全体

観念と官能の織りなす愛の新世界――
ウルリッヒとアガーテは可能性の限界に向かう旅に出て、近親相姦でも〈遙かな愛〉でもない、〈肉体的であると同時に精神的な〉愛のユートピアを夢見る。

その傍らで演じられる市民的性愛の数々――
ニンフォマニアの裁判官夫人と性科学の教えを実践する外務省高官夫人が、これまで見過ごされてきた〈笑える形而上学小説〉の側面を浮かび上がらせる。