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荷を引く獣
『荷を引く獣たち――動物の解放と障害者の解放』
スナウラ・テイラー[著]
今津有梨[訳]

もし動物と障害者の抑圧がもつれあっているのなら、もし健常者を中心とする制度と人間を中心とする倫理がつながっているのなら、解放への道のりもまた、交差しているのではないか。
壊れやすく、依存的なわたしたち動物は、ぎこちなく、不完全に、互いに互いの世話をみる。本書はそのような未来への招待状である。アメリカン・ブック・アワード(2018年度)受賞作品!
『言語伝承と無意識――精神分析としての民俗学』
『言語伝承と無意識――精神分析としての民俗学』
岡安裕介[著]

無意識、過去の生活の影の如きもの――。
「心はいかに伝承されるのか」、「その世代間の伝達の仕組みとは」……。柳田國男、折口信夫、フロイト、レヴィ=ストロース、ラカンを経て析出した「言語伝承の図式」を手がかりに、日本文化に通底する特性が、本書において、鮮やかに構造分析されている。
不妊、当事者の経験 日本におけるその変化20年
『不妊、当事者の経験
 ―― 日本におけるその変化20年』
竹田恵子[著]

多くの人は、不妊治療を始めるとなると、戸惑い、不安、焦りなどの、重い感情を経験します。このような経験は、不妊治療が普及していったこの20年間で、どのように変化していったのでしょうか。この本は、一人ひとりの当事者へのインタビュー調査をもとに、日本の家族形成、仕事環境、インターネット利用、公的支援も視野に入れ、当事者が編み出す、不妊治療への対処法を明らかにしています。
飯場へ
『飯場へ ―― 暮らしと仕事を記録する』
渡辺拓也[著]

仕事ができない自分が悪いのか? 職場の共同性をどんどん切りつめていく理不尽な圧迫を、私たちは、どのように押し返せばよいのだろうか。本書は、飯場〔はんば〕の一人ひとりの労働者が置かれた関係性に注目し、この問いに迫る。どんな条件で仕事をし、どういう暮らしをおくるのか、そして、どのような人たちと出会ったのかを、「僕」の飯場体験にもとづいて詳しく描き、考え抜いている。